気をつけても布団に住み着いてしまう『ダニ』被害

旧厚生労働省の調査結果によれば、ダニがいない家というのは存在しません。
どこからかフラリと現れて、布団やカーペットに住み着いてしまいます。綺麗にしているから大丈夫と思っても、家から完全に駆逐することは不可能です。
ダニはホコリやカビ、人間のフケや垢などの皮脂を食べてどんどん繁殖していきます。
人生の3分の1を過ごすと言われる布団にもダニは多く住み着き、人体にさまざまな被害をもたらしています。


ダニ被害① かゆみ
ダニによる人体への被害としてもっとも有名なのはこの「かゆみ」ではないでしょうか。
ただし家や布団によく居るタイプのダニは人を刺しませんので、かゆみが出るようになってしまったら相当な数のダニが布団に住み着いている可能性が高いです。
かゆみが出たらすぐに対処したほうが良いです。
中でもヒゼンダニという種類のダニは皮膚にトンネルを掘りながら卵を産み付け巣食うというダニで、これに住み着かれると相当なかゆみを伴います。
免疫力が弱っている人や高齢者に巣食うダニです。
ちなみに体に痒みがあるだけでダニによる被害とは考えられません。ダニ以外が原因となってかゆみが起きている場合は、痒みが出る場所が限定されます。
例えば服を着ている部分に被害がないのであれば、ダニ被害の可能性は低いです。
また、足にばかり被害が出る場合もダニの可能性は低いでしょう。
ダニの場合は繊維のすき間を通って布団から人体へと到達しますから、体中のどこにでもかゆみが出ます


ダニ被害② 感染症
ダニ被害の中でも怖いのが感染症です。基本的に家や布団に住み着くタイプのダニに感染症を運ぶものは居ませんが、イエダニという種類のダニは普段ネズミなどの動物に寄生していて、その宿主が死んで近くに人間がいる場合に吸血して感染症を引き起こします
イエダニが家に自然発生的に存在することはありませんが、天井裏や床下にネズミが住み着いてしまっている場合、イエダニの被害が起きる可能性があるため注意が必要です。
また、マダニという自然の多い屋外に住んでいるダニもおり、このマダニに刺されると重大なウィルスに感染することがあります ので、山などへ行く際には皮膚の露出を避けましょう。


ダニ被害③ アレルギー
もっとも一般的なダニの被害はアレルギーです。家にはチリダニ(ヒョウダニ)という種類のダニがたくさん住み着いています。このチリダニは人を刺してかゆみを引き起こすなどすることはありませんが、チリダニのフンや死がいがアレルゲンとなって花粉症を始めとするさまざまなアレルギー症状を引き起こします
中でも小児喘息の9割はこのチリダニが原因と言われているため、特に小さなお子さんがいる家庭ではチリダニ被害に気をつけてください。
チリダニは布団、枕、ソファ、じゅうたん、座布団、タンスの中、押入れ、カーテン、ぬいぐるみ、畳の下、掃除機の中などなど、家中の至る所に存在しています。
中でも布団や枕は人がダニを吸い込むことが多いところですから、定期的にダニ対策をすることが大切です。